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ビジネスロイヤーのひとりごと

SMAPのおそろしさ

家にかえって真っ先に会見動画を見た。
恐ろしかった。

週刊誌の憶測記事を笑い飛ばせるようなものを、僅かながらも期待していたけれど、実際は憶測通りであることが、少ない言葉の端々から匂いたつ会見だった。

3.11後の東電の会見を思わせる空気の重さ。それ以上に、「世間」や「ファン」にではなく、「ジャニーズ」に向けての謝罪をしている姿が、公共の電波に写し出されるおそろしさ。

本来なら、スポンサー相手の謝罪なら事務所の社長や副社長がすべきで、メンバーはファンに向けたメッセージを発すればよいと思うのだけど、、。

押しも押されぬ憧れのスター、かつ25年も姿を見てきた近所の知り合いのような距離感のアイドルが、実は女衒同然の扱いで人権を奪われ、結婚もできず、苦しんでいるその生の姿を見せられてしまって、正直動揺している。

でも、そもそもが、15の子供を45になるまで使い倒して、SMAP以外の何者にもなれなくなるほどのアイデンティティーのスティグマを与えてしまっていることが、ほとんど呪いなのだ。

慎吾くんは精一杯の明るさをかろうじて添えたけれど、窶れて蒼白な中居くん、能面のような草薙くん、最後に口を歪めて話す木村くんの姿にはどんな意味があったのだろう。「木村くんが謝る機会を作ってくれて」って、この先あの四人は木村くんと仲良くできるのだろうか。

むしろ、大人の事情でそれぞれ袂をわかったとしても、今までの絆があるから、いつかきっと何とかなると思わせてもらえた方がずっと健全だった。

SMAPは形式的に解散しないかもだけれど、私達の心の中の、近所の素敵なおにいちゃん的長閑なSMAPは、解散してしまったのだとおもう。

テレビに出演しても画面に移らないベッキー、その他の沢山の消えていった人達。。唯一無二の輝きかと思われた才能も、サラリーマン以下の契約奴隷だということに、「彼らもそうなのか」と慰みに思う人もいるかもだけれど、本当は希望を見たかった。

人間は、「大人のえらい人達」に背いても殺されることはない、むしろたとえ端からは名声を失ったように見えても、引き換えに幸福を得ている人達はいるはずだ。同じSMAPの森くんもそうだし、他の人だって。。あの人は今、ではそういう編集はあまりされていないけれど、どうかいて欲しいと思う。。